ソニーや松下との次世代DVDの規格争いに敗れ、東芝がHD DVDからの撤退を正式発表したのは2月18日。その後、事業撤退により営業外損失450億円を計上し、08年3月期連結業績予想の下方修正を発表したことの影響もあり、撤退前、800円以上あった同社株はその後、1ヶ月以上にわたって売られ続け、3月末には昨年来安値となる649円を記録し、短期間で約 20%も株価が下落してしまった。
しかし4月に入って、状況は一変。米国の電力会社2社から合計4基の原子力発電所を総額1兆4000億円で受注するなどの報道がきっかけで、現在はHD DVD撤退前の800円台まで株価が戻っている。
「次世代DVD戦争」の長期化による体力の消耗を避け、結果的には決算で多額の損失を計上したものの、早期撤退を図った同社経営陣の決断、その後、「選択と集中」を進める積極的な経営戦略の見直しが市場に評価されたようだ。